名人戦挑戦者を決めるリーグ戦あり、将棋プロ棋士の格を決めるリーグ戦でもある「将棋順位戦」が、2020年度からルール改正されます。藤井聡太七段にどんな影響があるのか、将棋順位戦の改正を詳しく解説しました。
将棋順位戦のルールが改正された!
2020年度から
将棋界の1年は、4月1日からはじまって翌年の3月31日に終わります。
そして、将棋界の公式戦・タイトル戦は、「将棋順位戦」を中心に回っていて、現在は2019年度 (第78期)が進行中です。
今回発表された改正は、翌年の2020年度(第79期)から新制度になります。
改正の内容は?
詳しくは以下のツイートでまとめていますが、これまでよりも(勝ちさえすれば)上のクラスへ上がりやすくなった印象です。
これまでは、大所帯のC級1組とかB級2組でたった2人しか昇級できなかったのが、今度からは3人になったのです。
例年、順位戦の最終盤は盛り上がりますが、これまでよりも競った展開が長く続くことになりそうで、より盛り上がると思います。
【将棋順位戦のルール変更】
✅昇級枠と降級枠
・C級1組→B級2組
昇級枠が1増えて3に・B級2組→B級1組
昇級枠が1増えて3に
降級枠も1増えて3に✅降級点
・B級2組:20%→25%へ
・C級1組:20%→22%へ
・C級2組:20%のまま pic.twitter.com/DCQ1qVpFBR— 将棋ポケット@将棋ブログ (@shogipocket) 2019年6月8日
逆の方の大きな改正の目玉は、B級1組からB級2組への降級枠が1つ増えたことです。
これは、ひそかに大きな改正だったと思います。
B級1組は強豪棋士がひしめくリーグですが、そこから落ちてくる人が一人増えるのです。
これまでは注目がA級に偏りがちでしたが、B級1組の降級レースも今後はより注目される可能性が高いでしょう。
藤井聡太への影響はどれくらいあるの?
現在はC級1組に所属していて、リーグ順位も3位につけています。
対戦相手も船江恒平六段を除いて目立った方はいないので、おそらく今期はB級2組へ昇級を決めるでしょう。
となると、新制度になるときに藤井聡太七段はB級2組に所属していることになります。
今期に関していうと、B級2組には25名の棋士が所属していて、その中で上位2位に入らないといけないのです。
藤井聡太七段が加わる2020年度からはそれが3名に増えるのですから、今回の改正は
「A級・名人まで駆け上がる道が広くなった」
と評価していいのではないでしょうか?
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