藤井聡太六段が、年内に挑戦できる可能性のあるタイトル戦の一つ「王座戦」の決勝トーナメントが18年5月6日に行われました。対戦相手は屋敷伸之件ですが、「結果はどうなったのか?」の最新速報をお送りします。
目次
藤井聡太六段のタイトル戦
タイトル戦は8つ
将棋界には、「タイトル戦」と呼ばれる大きな大会が8つあります。
開催されるタイミング順に書いていくと、名人戦・叡王戦・棋聖戦・王位戦・王座戦・竜王戦・王将戦・棋王戦の順番です。
勝ち残っているのは2つ
勝ちまくっている印象のある藤井聡太六段ですが、神様ではないので全部の対局を勝っている訳ではありません。
中には、先輩将棋プロが意地を見せたり、やや天敵感がある大橋貴洸四段が節目で黒星をつけているのが理由です。
そんな背景もあって、1年以内に挑戦できる可能性のあるタイトル戦は、「王座戦」と「竜王戦」です。
このうち王座戦は、挑戦者を決める最終ステージである「挑戦者決定トーナメント」まで進出していて、「挑戦者」が視界に入り始めています。
名人戦は当分挑戦できない
タイトル戦と言われて真っ先に思いつくのは「名人戦」ですが、名人戦に限っては1年間ずっと勝っても、挑戦者になることはできません。
順位戦と呼ばれる、将棋プロの格を決めるリーグ戦で、一番上のリーグA級まで上り詰めた上に、A級でトップの成績を残さないと、挑戦者になれないからです。
順位戦は1年をかけて行われるので、少なくともデビューから4年かけないと、挑戦者決定リーグである「A級」の一員にすらなれないのです。
藤井聡太六段は、下から二番目のリーグC級1組に在籍しているので、早く名人戦挑戦者になるには、当面は順位戦を1つずつ昇級していくよりありません。
王座戦
挑戦者決定トーナメント開催中
9月から始まる五番勝負へ向けて、現在挑戦者決定トーナメントが行われています。
トーナメント表は以下の通りですが、挑戦者になるには4連勝が必要です。
出典:日本将棋連盟
屋敷伸之九段戦の勝敗結果速報
屋敷伸之九段って?
予選を勝ち上がってきた藤井聡太六段を待ち受けていたのは、屋敷伸之九段です。
近年はタイトル戦の表舞台から遠ざかり気味ですが、タイトル獲得3期&A級在位5期を誇るトッププロです。
そして何よりも、タイトル獲得の最年少記録を持っています。
これは、絶対王者の羽生善治竜王をも上回る記録です。
17歳10ヶ月でタイトル戦挑戦者になり、18歳6ヶ月でタイトルを獲得したのです。
対局結果は?
対局は、屋敷伸之九段の先手で始まりました。
戦型は、お互いの大駒角行を交換し合う「角換わり」になりました。
中盤から、盤面左側で戦闘が始まり、お互いの角行が盤面中央付近に睨み合う格好になりました。
その後、歩兵の折衝を経て、桂馬をうまく跳ねた手をきっかけに攻勢を強めた藤井聡太六段が勝利しました。
次の対戦相手は?
18年5月7日時点ではまだ決まっていませんが、羽生善治竜王と深浦康市九段の勝者です。
羽生善治竜王は、王座戦のタイトル戦五番勝負に1992年からずっと出場し続けている(途中19連覇を含む)、空前絶後の記録を更新中です。
一方の深浦康市九段は、叡王戦の本戦で藤井聡太六段の初タイトルの道を阻んだ因縁のトッププロで、過去に将棋タイトル王位を3連覇したこともあり、現在もA級に在籍中です。
どちらが相手になっても、強敵であることには違いありません。
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