藤井聡太七段が、タイトル挑戦者の可能性を残しているのは3つで、「竜王戦」がその1つです。挑戦者を決める決勝トーナメントが18年6月25日に開幕しますが、相手は都成竜馬五段。1回戦の模様をリアルタイムで速報します。
目次
竜王戦の決勝トーナメント
将棋界で最も賞金が高く、名人戦と並んで格の高いタイトル「竜王戦」。
タイトル挑戦者を決める仕組みは、「ランキング戦」と呼ばれるトーナメントと、それを勝ち抜いたものが対戦する「決勝トーナメント」からなります。
藤井聡太七段は、ランキングの5組のトーナメントを勝ち抜き、決勝トーナメントへ進出を決めました。
挑戦者になるには、まだ少し距離がありますが、まずは、トーナメント表を見てみましょう。
出典:日本将棋連盟
決勝トーナメントは、全て一番勝負という訳ではなく、決勝まで到達したら、三番勝負になります。
つまり、決勝では1つの負けは許されるのです。
そして挑戦者になると、羽生善治竜王との待ちに待った七番勝負が実現します!
藤井聡太の挑戦者の可能性は?
藤井聡太七段&格が上位のプロが勝利したと仮定すると、藤井聡太七段が対戦するのは、以下の将棋プロ棋士になります。
都成竜馬五段
増田康宏六段
佐藤康光九段
久保利明王将
広瀬章人八段
豊島将之八段
都成五段と増田六段を除いて、全てタイトル戦経験者&タイトル経験者という、強敵揃いです。
竜王戦に限った話ではないですが、タイトル戦の挑戦者になろうと思ったら、タイトルホルダー・タイトル戦経験者を2〜3人は倒さないといけません。
1回戦の都成竜馬五段も、通算勝率がほぼ7割を誇る強敵です。
最近の活躍ぶりをみていると、全員倒してしまいかねない、抜群の安定感を誇っています。
なので、竜王戦の挑戦者になる可能性は十分にあるとみていいでしょう。
1回戦をリアルタイム速報!
速報(19時時点)
先手は都成竜馬五段で、対局が始まりました。
注目の戦型は、最近流行の雁木の構えになりました。
どこから戦端が開かれるのか注目されましたが、都成五段の左翼から藤井聡太七段は攻撃を始めます。
自分の角行を持ちコマに変えた後、お互いに自陣の隙を消し合いながら、藤井聡太七段は銀将を前線へ送ります。
速報(20時40分時点)
都成五段が、桂馬のタダ捨てをして突如戦端を開きます。
藤井聡太七段は、予期していたのかノータイムで桂馬を取ります。
しばらくは都成五段の猛攻が続くので、ここはしっかり受け止めるところと考えているのかもしれません。
速報(21時30分時点)
藤井聡太七段が桂馬で都成陣に睨みを利かしたのに対し、都成五段は金将を上がって受けます。
それをまって、藤井聡太七段は飛車取りに歩兵を打つと、都成五段は角行を追撃投入します。
ここで勝ちありとみたのか、角行が両取りを利かしているのを承知の上で、藤井聡太七段は飛車を取ります。
都成五段の角行が藤井陣で暴れ出すのと、藤井聡太七段が飛車をとった手のどちらが勝ちへつながっているのでしょうか?
速報(21時55分時点)
藤井聡太七段は、持ち駒の銀将を使って、都成五段の守備ゴマ金将を1枚剥がすことに成功します。
一方の都成五段は、ここが凌ぎどころとばかりに、持ち駒を全投入して守備の強化を図ります。
藤井聡太七段の飛車を捕獲に向かう都成五段の馬(角行のパワーアップ駒)ですが、藤井聡太七段は、飛車が端の列へ逃げることに成功します。
飛車を攻撃したことで、結果的に藤井聡太七段の端攻めが炸裂する可能性が高まっているのですが、この折衝の良否はどう出るのでしょうか?
速報(22時15分時点 藤井聡太七段勝利!)
都成五段は、藤井聡太七段の飛車への攻撃に最後の望みを託します。
一方の藤井聡太七段は、その攻めを放置して、都成五段の左端の筋へ攻撃を続け、都成五段の王将捕獲に成功しました。
これで藤井聡太七段が勝利し、決勝トーナメント2回戦への進出を決めました。
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