「将棋強くなりたい!」。将棋に取り組む全ての人が持っている願望ですが、なかなか強くなれないのも事実です。でも、将棋を始めたばかりの初心者には、「強くなるには?」の指針がほしいところで、それは「終盤力を鍛える」ことです。そこで今回は、終盤力を鍛えるために欠かせないやさしい目の本を紹介します。
目次
終盤力の鍛え方
初心者が知っておきたいこと
終盤力の鍛え方は、①実践をこなして体得していく②本を読んで毎日地道に訓練するの2つです。
それぞれのアプローチは後述しますが、どちらの方法もポイントは一貫しています。
それは「続ける」ということです。
将棋の実力は、筋肉トレーニングと同じように、一度に大量に取り組んでもすぐに力が伸びるわけではありません。
続けることで、徐々に伸びていきます。
しかも、羽生さんも「実力が伸びるときと伸びない時がある」と言っていますが、実力は右肩上がりに一直線というわけではありません。
なかなか伸びない時に、どうやって根気を持ち続けるかがポイントです。
「プレッシャーは、その人の持っている器に対してかかるものだ。器が大きければ、プレッシャーを感じることがないはずだ。」と、自分に言い聞かせている。(羽生善治:将棋棋士) pic.twitter.com/0G89psiD8a
— 偉人の名言〜志を高く〜 (@was_changed) 2019年3月26日
実戦をたくさんこなしたいタイプ
例えば「本なんて読むのはまどろっこしい」と思うタイプなら、ひたすら実戦を積んで終盤での将棋の進め方・考え方を身につけていくべきです。
その場合は、自分より極力強い人に対局をお願いするようにしましょう。
自分より強いということは、自分より秀でた部分があるから強いのであり、初心者の場合その多くは終盤力だからです。
「終盤は、駒の損得より速度」と言われますが、その発想の切り替えが上級者ほどしっかりできています。
本をじっくり読んで鍛えたいタイプ
一方、本をしっかり読んで基本を身につけながら実戦を積んでいきたいというコツコツタイプなら、終盤に関する本を読んで知識をインプットし、それを実践で試すという方法がオススメです。
「じゃあどんな本を?」という疑問が浮かびますが、具体的な書名は後ほど紹介するとして、ジャンルは以下の3つです。
- 詰将棋
- 寄せと凌ぎ
- プロ棋士の将棋を並べる(棋譜)
詰将棋は以下の関連記事で解説しましたが、「寄せ」「凌ぎ」はご存知でしょうか?
詰将棋は「相手の王様を王手の連続で詰ませる」という分野ですが、「寄せ」は、相手の王様を「次に詰まされる状態へ追い込む」分野です。この状態を「必至」といいます。
「凌ぎ」は「寄せ」の全く逆の分野で、「自分の王様が、次に詰まされる状態にならないように逃げる・駒で防御する」分野です。
将棋初心者が強くなるには?(やさしい・かんたんな終盤の本)
詰将棋
上記で紹介した、関連記事の本がオススメです。
プロ棋士の将棋を並べる(棋譜)
日本将棋連盟から毎年出版される「将棋年鑑」がオススメです。
「意味がわからなくてもいいので並べる」のであれば、やさしい・かんたんでしょうから、続けることができます。
このほかにも、日本将棋連盟のスマホアプリ「将棋連盟ライブ中継」がオススメです。
携帯のアプリで月額500円で使えるので、ひたすら駒の動きを追うだけでも効果はあると思います。
出典:日本将棋連盟
初心者の段階で「プロ棋士の指した手の意味」を理解しようと思っても、ストレスが溜まるだけです。
駒の流れや雰囲気を味わうだけで十分です。
寄せ
以下の本がオススメです。
こちらも、意味はわからなくてもいいですし、解答・解説を見てから考えるスタンスでもOKです。
- 寄せが見える本 基礎編(森雞二 九段)
- 寄せの手筋200(金子タカシ)
凌ぎ
「寄せ」の本に比べると減りますが、以下の本がオススメです。
- 凌ぎの手筋200(金子タカシ)
こちらの本は初心者向けではないので、「必ず」解答・解説を見ながらじっくり考えるようにしましょう。
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