女流将棋界の第一人者の里見香奈さんが、奨励会で最後の三段リーグに挑んでいます。三段リーグは半年に一度で、3月には昇段者が決まります。そこで今回は里見さんの三段リーグでの結果・成績、そして予想にスポットを当てました。
目次
里見香奈さんと奨励会
里見香奈さんは、2004年に若干12歳で女流棋士になりました。
それだけでも凄いことなのですが、彼女が幼少期に切磋琢磨してきた同年代の男性達が奨励会へ挑戦・プロ棋士(四段)になっていく中で、いつしか彼女にも「プロ棋士になりたい」という気持ちが芽生えてきたそうです。
そこで里見さんは一念発起し、プロ棋士の要請機関「奨励会」への受験を決めます。
最終的に試験に無事に合格し、「1級」で入会しました。
里見香奈さんの三段リーグ
苦労はあったでしょうが、その後も順調に昇段を重ね、2014年12月、ついにプロ棋士(四段)の一歩手前の三段リーグへ到達します。
ところがそんな里見さんに、体調不良という不運が襲います。
三段リーグは年に2回しか開催されないのに、3回の三段リーグを休場することになったのです。
三段リーグには年齢制限という厳しい壁がある中、1年半を棒に振るのは苦渋の決断だったでしょう。
三段リーグは、年に2回でそれぞれ2名ずつ、合計4名しかプロ棋士になれない中、執筆日時点で36名もの「三段」が在籍しています。
里見香奈の三段リーグの成績
やはり三段リーグはとても厳しい世界です。里見さんが復帰してからのリーグ戦の成績が大変さを物語っています。
里見さんの成績 | 昇段ボーダー | |
58回 | 5勝13敗 | 12勝6敗 |
59回 | 7勝11敗 | 12勝6敗 |
60回 | 8勝10敗 | 12勝6敗 |
61回 | 7勝11敗 | 12勝6敗 |
62回(現在) | 7勝5敗 | ? |
ですが、今日時点で勝ち越しており星の差2集団につけています。
最終局まで残り6局で、最終日は3月4日です。
里見香奈の三段リーグの結果
1月開催まで消化し、残り6局を残している中で勝ち越しており、トップ集団に「星2つ差」で追走しています。
例年、昇段争いは熾烈を極めており、最終日まで何が起こるかわからない世界です。
まだ十分昇段の可能性があると言ってもいいでしょう。
里見香奈さんがプロ棋士なるか予想する!
先日の女流名人戦の開幕直前のインタビューでも、以下のコメントを残されており、プレッシャーに負けている雰囲気はありません。。
三段リーグも含めて自分にはもっとできるはずだという思いもあります
出典:スポーツ報知
残り6局の対戦相手・順位・今期の成績は以下の通りです。なお、里見さんのリーグ順位は23位です。
成績が同じならリーグ順位が上の方が昇段するので、順位も非常に重要です。
対戦者名 | 順位 | 今期の成績 | |
13局 | 貫島 | 35位 | 7勝5敗 |
14局 | 服部 | 30位 | 9勝3敗(トップ集団) |
15局 | 藤田 | 7位 | 6勝6敗 |
16局 | 富田 | 2位 | 8勝4敗 |
17局 | 本田 | 15位 | 2勝8敗 |
18局 | 関屋 | 3位 | 7勝5敗 |
ご覧の通り、ほぼ全員が星の差1,2個でひしめきあっています。
軽はずみな予想は禁物ですが、四段昇段の夢が叶う可能性もあるし、負け越してしまって退会の可能性もある状況です。
但し、「勝ち越せば、三段リーグに在籍継続できる」という制度はあります。
視野に入れているはずはありませんが、残り2ヶ月弱に大注目です。
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