将棋は、「指す・対局」する以外にも楽しむ方法はあります。「対局する」が少し敷居が高いと感じている方は、「ネットで観る」という楽しみ方を試してみませんか?一言で「ネットで楽しむ」といっても、アプローチは色々あります。そこで今回は、将棋初心者がネットで楽しむ・観るポイントを解説しました。
目次
将棋初心者の新しい楽しみ方「観る」
将棋を楽しむといわれてまず浮かぶのは「指す」ですが、実は「観る」という楽しみ方もあります。
観る楽しみ方も人それぞれであり、将棋の指し方をマスターしていないとダメというわけではありません。将棋は、まったく指せなくても「観て」楽しむことは可能です。
観る楽しみ方は、大きく分けると二つあります。
1つは、プロ棋士の将棋の大きな大会(=タイトル戦)が開催される旅館やホテルへ行ってみることです。
2つ目は、インターネットでタイトル戦の将棋中継を見ることです。
なお、関連記事で将棋の楽しみ方を全般的に解説していますので、ご一読ください。
関連記事:【将棋初心者も楽しむ!】見る(観る)・指す・詰将棋をする・ファンになる!
将棋初心者がネットで将棋を楽しむ方法(楽しみ方)
タイトル戦の仕組み
将棋のタイトル戦は全部で8つあり、いずれも7番勝負又は5番勝負で決着がつきます。
- 7番勝負:名人戦・竜王戦・王位戦・王将戦・叡王戦
- 5番勝負:王座戦・棋王戦・棋聖戦
7番勝負は7局のうちどちらかが先に4勝、5番勝負の場合は3勝をした方がタイトルの称号をもらえます。
タイトル戦の中継
タイトル戦を主催している日本将棋連盟はいずれのタイトル戦でも中継サイトを開設し、進行をほぼリアルタイムで発信しています。
例えばいま開催されているタイトル戦は棋王戦と王将戦ですが、棋王戦の場合は「棋王戦中継サイト」と、王将戦の場合は「王将戦中継ブログ」と検索すると、目的のウェブサイトを見つけることができます。
ほぼ全ての中継サイトでは、将棋の進行を同時並行でオンライン将棋盤を使って発信しているページと、ブログ記事が発信されています。
将棋初心者が観るポイント
中継ブログでは何が観れる?
記事の内容はバラエティに富んでいます。
例えば、メインの将棋の進行、対局場の紹介、過去に開催されたタイトル戦の紹介、おやつや食事の紹介など多岐に渡ります。
将棋の進行紹介
タイトル戦の中継なので、将棋の進行がメインで、例えば現地の控え室にいるプロ棋士の解説や形勢判断を発信してもらえます。
将棋初心者にもわかりやすいように、控え室の形勢判断記事も投稿されています。
少しどちらかがいい時は「優勢」、よほどのことがない限りどちらかが勝つほど形勢が傾いた場合は「勝勢」という表現が使われます。
将棋に馴染みのない方でも、将棋の指し手の解説記事を飛ばして「優勢」「勝勢」を追っかけて行くことで、勝負の臨場感を味わうことができます。
このほかにも、タイトル戦が行われている旅館・ホテルの紹介や、対局前日に行われる「前夜祭」での両対局者の意気込みもあります。
おやつと食事の紹介
両対局者へ出されるおやつ(午前・午後の2回)や食事のメニューも、写真付きで紹介されます。
中継ブログで公開されることもあって、旅館・ホテル・おやつの業者は力が入っていて、かなりのレベルのメニューです。
飽きられないようにいろんなメニューが出されるので、食事・おやつを追っかけるのも密かな楽しみ方でしょう。
お腹が膨れると脳の働きが落ちるからという理由で、飲み物のみの方もいれば、がっつりケーキを頂かれる棋士もいて、選ぶメニューに対局者の好みが出て楽しめます。
対局後の感想
ほぼ全ての対局で、決着が着いた後に両対局者の感想が掲載されます。
どんなタイミングで勝ちを意識したのか、どういった考え方で対局に臨んだのか、次の対局に向けての意気込みなどがコメントされます。
特に羽生二冠の場合は、後に引きずらない意識を徹底しているのか、負けた後も「次の対局にむけて、しっかり切り替えて臨みたい」といったポジティブな談話が多く見受けられます。
このような対局者の感想を追いかけるのも、楽しみ方の一つでしょう。
7番勝負(5番勝負)の勝ち負け
タイトル戦の両対局者はともに一流棋士なので、「途中で諦めてしまう」ことはほぼありません。
形勢に差がついても、離されないように必死で食らいついていきますし、3番負けても4つ勝ちに行こうとします。
過去の竜王戦では、羽生二冠を相手に3連敗した渡辺明竜王(当時)が、その後4連勝をしたようなケースもあります。
単純に勝ち負けを追いかけるのも、勝負師の勝ちへの執念を見れて楽しめます。
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