豊島将之八段の3連勝で、俄然注目を集めている「将棋名人戦プレーオフ」。第4局は今日18日の10時から始まります。 対戦カードは羽生善治竜王と豊島将之八段ですが、対局が始まる前に、羽生善治竜王の今年度の成績を振り返っておきましょう。
目次
将棋名人戦プレーオフ
A級のトップが挑戦者
将棋界では、名人戦の挑戦者を決めると同時に、将棋プロの格をも決めるリーグ戦「順位戦」が1年を通して開催されます。
順位戦には5つのリーグがあり、一番上のリーグ「A級」には、10人の将棋トッププロが在籍します。
今年度は特例で11名でしたが、この中で一番成績の良かった将棋プロが名人戦の挑戦者になります。
プレーオフ
成績上位者が複数名いた場合は、1局限りの対局を行います。
これがプレーオフといわれる制度なのですが、成績上位者が3名以上になると、対局の組み合わせが問題になります。
名人戦では、成績下位から順に対局していくという方式を採用しています。
羽生竜王は第4局からの登場です。
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羽生善治竜王の今年度の成績は?
年間成績
29勝22敗で、勝率は.568です。
キャリアの通算成績が.712なので、少々物足りないとご本人は感じられているでしょう。
でも、それでもタイトルはきっちり2つ(竜王・棋聖)防衛しているのは、要所をしっかり押さえているということでしょう。
以下では、主な対局の結果をまとめました。
竜王戦(タイトル挑戦→奪取)
7年ぶりの挑戦で、しかも通算7期獲得で与えられる「永世七冠」もかかっていたので注目されました。
出だし2連勝後に1勝を返されましたが、その後2連勝で4勝1敗になり竜王獲得&永世七冠を達成されました。
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棋聖戦(タイトル戦→防衛成功)
若手の斎藤七段の挑戦を受けました。
開始早々に2連勝後、1勝を返されましたが、最後はきっちり勝ちきり、3勝1敗で棋聖10連覇を達成しました。
王座戦(タイトル戦→防衛失敗)
過去に空前絶後の19連覇の経験もある、タイトル戦で、挑戦者は中村太地六段でした。
出だしから2連敗を喫した後、1勝を返します。
ところが第4局を落としてしまい、1勝3敗で防衛ならず、中村新王座の誕生となりました。
王位戦(タイトル戦→防衛失敗)
6連覇中だった羽生王位に挑戦してきたのは、初のタイトル戦で意気の上がる菅井七段でした。
出だしから2連敗後に1勝を返しましたが、その後2連敗を喫してしまい、菅井新王位の誕生となりました。
A級順位戦(6勝4敗でプレーオフ進出)
勝ち星がなかなか続かない序盤は2勝2敗の一進一退でしたが、その後3連勝。
トップ集団の背中が見え始めた中、2連敗を喫し、挑戦は困難かと見られていました。
しかしその後は、きっちり白星で締めたところ、まさかの6人プレーオフが実現しました。
結果的に、最終戦の白星がきいた結果となりました。
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朝日杯将棋オープン戦(準決勝敗退)
過去に5度(うち3連覇1回)の優勝を誇る大会で、準決勝へ進出しました。
準決勝の相手は、デビューから驚異的な快進撃を続けている藤井聡太六段。
羽生vs藤井の初めての公式戦として注目されました。
結果は既報の通り、藤井聡太六段が勝利し、その後の決勝戦でも広瀬八段を破り、初の全棋士参加棋戦優勝&六段昇段を達成しました。
叡王戦(段位別予選敗退)
今年度から、正式にタイトル戦へ昇格しました。
段位別に予選を行い、勝ち抜くと本戦トーナメントへ進出するという仕組みでした。
羽生竜王も予選の決勝まで進みましたが、A級トッププロの一人で過去に王位3連覇の経験もある深浦康市九段に敗れ、本戦トーナメント進出はなりませんでした。
日本シリーズ(準決勝敗退)
将棋トッププロだけが進出できる大会で、シードの羽生竜王は2回戦から出場しました。
1回戦を勝ち上がってきた森内九段との対戦を制し準決勝に進出しましたが、準決勝で山崎八段に敗れてしまいました。
なお山崎八段は、決勝で豊島八段にも勝利し、優勝を飾られています。
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