藤井聡太七段は史上最年少(14歳2ヶ月)で将棋プロ棋士にデビューしましたが、将棋タイトルの獲得はどうでしょうか?史上最年少記録への挑戦を、完全保存版としてまとめました。
目次
藤井聡太のタイトル獲得最年少記録への挑戦
将棋タイトル戦争の挑戦者になるには?
名人戦だけは特別
将棋タイトル戦は8つありますが、唯一名人戦だけは「デビュー初年度に挑戦者になることが不可能」なタイトル戦です。
将棋名人戦は「順位戦」とセットになっていて、A級で優勝したプロ棋士にしか挑戦権が与えられていないためです。
順位戦でA級のメンバーになるには、C級2組から1年をかけて1つずつクラスを上がっていかなければならず、A級へ入るだけでも4年が必要だからです。
それゆえに、名人戦の格が他のタイトル戦とは違う権威の高いものと位置付けられています。
名人戦第1局は挑戦者・豊島二冠が勝利。
1日目の15時以降に千日手となり、封じ手までの時間を折半する史上初の事態となった本局。指し直しで先手を得た豊島二冠が強さを発揮しました。
ただ佐藤名人は、名人戦の第1局は必ず落とし…そして必ず最後に勝っています。https://t.co/c9ZhU6oyGj pic.twitter.com/nNF3KuHWWT
— 白鳥士郎 (@nankagun) 2019年4月11日
名人戦以外の7つのタイトル戦
名人戦以外は、デビュー初年度に「勝ち続ければ」挑戦者になることは可能です。
詳しくは以下の記事でまとめています。
【関連記事】 |
歴代の最年少記録記録
「1位は羽生善治九段でしょ?」って思われるかもしれませんが、実はそうではありません。
かつては1位でしたが、すぐに他の棋士によって塗り替えられたのです。
順位 | 氏名 | 年齢 | タイトル |
1位 | 屋敷伸之 | 18歳6ヶ月 | 棋聖 |
2位 | 羽生善治 | 19歳2ヶ月 | 竜王 |
3位 | 渡辺明 | 20歳8ヶ月 | 竜王 |
4位 | 谷川浩司 | 21歳2ヶ月 | 名人 |
「他の棋士」とは、屋敷伸之九段のことです。
屋敷九段は羽生善治九段ほど華々しい活躍はされませんでしたが、タイトル獲得3期・A級在籍5期をほこる、正真正銘のトッププロ棋士になりました。
ちなみに屋敷九段の「18歳6ヶ月」の記録は「獲得」の記録であって、「挑戦」に的を絞るとさらなる最年少記録「17歳10ヶ月」をもっています。
これは、棋聖戦が年に2回開催されていたことも大きな要因ですが、現在は「叡王戦」が新しくタイトル戦として加わっています。
藤井聡太七段と条件は同じと考えていいでしょう。
王座戦本戦1回戦、屋敷伸之九段と藤井聡太六段の対局が始まりました。
屋敷九段は史上最年少タイトル挑戦記録(17歳)と獲得記録(18歳)保持者です。
仮に藤井六段がこの王座戦を勝ち上がり、タイトル挑戦・獲得した場合、その記録を更新することになります。https://t.co/c9ZhU6oyGj pic.twitter.com/zVqP9Nemga— 白鳥士郎 (@nankagun) 2018年5月7日
残された時間は?
藤井聡太七段は、現在16歳10ヶ月です。
タイトル挑戦の最年少記録を更新するには「残り1年」、タイトル獲得の最年少記録を更新するには「残り1年8ヶ月」です。
あまり時間は残っていないので、2019年度にどの程度の目立った活躍ができるかが注目です。
現時点で、1年以内に「タイトル戦挑戦」の可能性を残しているのは、以下のとおりです。
- 王座戦
- 竜王戦
- 王将戦
【関連記事】 |
こちらの記事もおすすめです