将棋のタイトル戦で最高額を売りにしている竜王戦は、賞金や一部の対局料が公開されています。今回は、仮に竜王を獲得したら、賞金+対局料の総額で、年収はいくらになるのか試算しました。
目次
竜王戦
序列と格
賞金が将棋界で最高額ということもあり、序列・格は名人と並んで1位に位置付けられています。
挑戦者を決める仕組み
勝ち続ければ挑戦者になれる
名人戦の場合は、A級まで上り詰めた上で、そこでトップの成績を収めないと挑戦者になれません。
一方の竜王戦は、デビューからの実績によって所属するランキング・挑戦までの難易度は異なるものの、勝ち続ければ挑戦者になることができます。
竜王戦の挑戦者を決める仕組みは、ランキング戦と決勝トーナメントの2つからなります。
ランキング戦
1組から6組までに分かれていて、前期の竜王戦の成績やこれまでの実績を元にランキングの組が決まります。
例えばデビューしてから年数の浅い藤井聡太六段は、下から2番目の5組に所属しています。
でも、勝ち続ければ決勝トーナメントへ進出できるので、ランキングが下だからといって軽視はできません。
現に、4組から竜王戦の挑戦者になって、竜王になったケースが2回あります(藤井猛竜王、渡辺明竜王)。
決勝トーナメント
1組から6組までの成績上位者が集うトーナメントで、決勝は三番勝負になっています。
ランキングが上位ほど、挑戦者までの距離が短い仕組みになっている上に、決勝トーナメントへ進出できる切符もたくさん割り当てられています。
ランキング | 切符の数 |
1組 | 5 |
2組 | 2 |
3組 | 1 |
4組 | 1 |
5組 | 1 |
6組 | 1 |
賞金と対局料は?
賞金
4,320万円です。
七番勝負に負けても、1,620万円がもらえるという、超ビップ待遇です。
対局料
決勝トーナメントのみ、対局料が公開されています。
具体的には以下のように、トーナメント表に金額が記載されています。
出典:日本将棋連盟
これは、2017年の竜王戦の決勝トーナメントですが、挑戦者になった羽生善治三冠王は、挑戦者になったことで735万円を手にしています。
なお、羽生善治竜王が無冠になったニュースは以下の記事でまとめています。
総額で年収はいくらになる?
今年はランキング5組に所属している藤井聡太六段が、仮に竜王戦の挑戦者になって、七番勝負で羽生善治竜王に勝利した場合を考えてみます。
賞金
七番勝負で勝利すると、4,320万円を手にします。
対局料
ランキング戦
決勝トーナメントに進出するには、5連勝しないといけません。
現在は六段なので、後述する関連リンクの六段のレートを使って計算しました。
40万円 × 5 = 200万円
決勝トーナメント
5組から出場して、決勝三番勝負も勝利すると、以下の金額になります。
52万円 + 52万円 + 77万円 + 120万円 + 165万円 + 450万円 = 916万円
七番勝負
対局料は不明ですが、ランキング戦と同じ金額&第7局で決着と仮定すると、以下のようになります。
なお、竜王戦の決勝トーナメントに進出した時点で七段になっているので、下記関連記事の「七段」のレートを使って計算しています。
7局 × 50万円 = 350万円
年収は?
以上を合計すると、5,786万円です。
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