2018年からタイトル戦に昇格した叡王戦(えいおうせん)。新しいタイトル戦なので、賞金や対局料はいくら?といった疑問が尽きません。今回は、賞金・対局料に加えて、序列や格・スポンサーをまとめました。
目次
叡王戦
第2期まで
叡王戦創設
最近でこそ、将棋の実力はAI・コンピュータが人間を超えたことに異論を挟む方はいなくなりましたが、ごく最近までは、将棋プロ棋士とAI・コンピュータが凌ぎを削ってきました。
そこに目をつけたドワンゴと日本将棋連盟が、コンピュータのトップと人間のトップを戦わせる「電王戦」という対局を作りました。
コンピュータ側のトップは、将棋電王トーナメントを勝ち上がってきたソフトとし、人間側のトップは、叡王戦と呼ばれる公式戦を創設し、その優勝者がコンピュータのトップと対局するという形式になりました。
世界を分かつ王座と二冠になりましたね
将棋電王戦FINAL 第1局 斎藤慎太郎 五段 vs Apery https://t.co/n5o92bMsEO pic.twitter.com/zYzg0lrBfS— bbe2f1🍀 (@_bbe2f1) 2018年10月30日
第1期
羽生善治さんがコンピュータと対局するかに注目が集まったのですが、どういう理由かはわからないものの、渡辺明さんとともにエントリーしないことになりました。
叡王戦の決勝に勝ち上がってきたのは、タイトル獲得6期にA級13期を誇る郷田真隆九段と王座戦に挑戦経験がある山崎隆之八段でした。
三番勝負の結果、山崎隆之八段が2連勝し、コンピュータと戦うことになりました。
コンピュータ側は、ponanzaと呼ばれるソフトでした。
注目された対局はponanzaの2連勝に終わりましたが、羽生さんが出てこなかったことに一部のファンの間ではモヤモヤ感が残りました。
第1期電王戦第1局の1日目終了。厳しい攻めに山崎隆之叡王の持ち時間が3時間切り、明日しのぎきれるのか? – https://t.co/NZ0jvp7del pic.twitter.com/u910Gt24k8
— Engadget 日本版 (@engadgetjp) 2016年4月9日
第2期
今度は羽生さんもエントリーしたため、いよいよコンピュータとの対戦が実現するのかと注目が集まりました。
ところが、本戦トーナメントの準決勝で佐藤天彦名人に敗れてしまい、またしてもコンピュータとの対戦は実現しませんでした。
佐藤天彦名人は決勝で千田翔太五段を破り、「タイトルホルダー・名人」がコンピュータと対戦することになりました。
コンピュータ側は、前年に引き続いてponanzaが登場しました。
注目された対局は、なんとponanza側が2連勝。
対局内容が圧勝だったこともあり、もはや人間がコンピュータには敵わないというのが定説となりました。
[電王戦中継ブログ]対局開始: 10時になり、対局が始まりました。 ◆佐藤 天彦(さとう あまひこ)叡王◆ 棋士… https://t.co/gRIu0OI3F6 pic.twitter.com/E4JKdRFjOu
— 棋戦中継ブログ更新通知bot (@shogilive_blog) 2017年5月20日
第3期から
名人がコンピュータに負けたこともあって電王戦が終了した一方で、叡王戦が8番目のタイトル戦として、昇格することになりました。
第3期からタイトル戦になるため、第2期の叡王である佐藤天彦叡王は、タイトルホルダーとしてではなく、予選から出場することになりました。
新タイトル戦として注目された第3期は、高見泰地六段と金井恒太六段が勝ち上がり、七番勝負を戦うことになりました。
https://shogipocket.com/eiou-match-information/
【第3期叡王戦】決勝七番勝負 第4局終了後、初のタイトルを獲得した高見泰地叡王へ師匠である石田和雄九段から「おめでとう、よくやった」と一言お祝いの言葉がございました!
●視聴→ https://t.co/4XmKphcyAJ pic.twitter.com/8prE54V7UL— ニコ生公式_将棋 (@nico2shogi) 2018年5月26日
賞金と対局料はいくら?
賞金
非公表ですが、2,000万円と言われています。
対局料
叡王戦では、竜王戦のような対局料の公開はありません。
挑戦者がタイトルを獲るといくらもらえる?
2019年度(来期)の叡王戦で、仮に藤井聡太七段が「七段のまま」勝ち抜いてタイトルを獲ったら、賞金・対局料がいくらもらえるのか試算してみました。
藤井聡太さんは七段なので、段位別予選では「七段戦」を勝ち抜く必要があります。
七段戦の場合は4連勝すれば本戦へ進出でき、本戦も4連勝すれば挑戦者になれます。
仮に七番勝負がフルセットまでもつれ込んだら、以下の計算になります。
賞金:2,000万円
予選対局料:128万円 = 32万円 × 4局
本戦対局料:128万円 = 32万円 × 4局
七番勝負対局料:280万円 = 32万円 × 7局
合計:2,480万円
やっぱり、タイトルを1回獲ると報酬が凄いですね・・・。
なお、上記の金額はいずれも試算であり、実際の金額とは異なる可能性があることを含み置きください。
序列や格
8つあるタイトル戦の序列や格は、概ね賞金に連動しています。
賞金で上位三番目でもあることから、竜王戦や名人戦に次いで3位に位置付けられています。
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ドワンゴです。
ニコニコ動画などを運営している会社で、叡王戦もニコニコ生放送が独占でネット配信しています。
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