将棋女性プロ棋士を目指すのは誰?加藤桃子初段と中七海初段

Pocket

「初の女性将棋プロ棋士は?」まだいないのですが、里見香奈さんの「奨励会退会」のニュースを受けて、あらためて注目されています。里見香奈さんの次に注目されているのは西山朋佳さんですが、女性将棋プロ棋士を目指しているのは他にもいます。今回は、加藤桃子さんと中七海さんを中心にまとめました。

初の女性将棋プロ棋士を目指す

女性も将棋プロ棋士にチャレンジしている

将棋道場に行くと男性が多いので、どうしても将棋は「男性の競技」とみられがちです。

でもよく見ると、少ないながらも女性のお客さんもいます。

将棋プロになった女性はいないので、将棋プロの養成機関(奨励会)を見てみると、名簿に出てくるのは男性が大半ですが、中にぽつぽつと女性の名前もあります。

2019年2月の時点で奨励会に在籍している女性は、確認できる限りで以下の通りです。

奨励会とは?

将棋プロの養成機関で、大半のケースでは6級で入会します。

一番上が三段で、現在36名の方が在籍しています。

三段の方は、全て三段リーグと呼ばれるリーグ戦に参加し、原則上位2名に入れば将棋プロ(四段)になることができます。

この「三段リーグ」が最大の難関で、年齢制限ギリギリで将棋プロ棋士の夢を叶えた方もいれば、悔し涙を飲んだ方もいる厳しい世界です。

なお、三段リーグについては以下の関連記事で解説していますので、参考にして下さい。

藤井聡太五段や、里見香奈三段の挑戦で注目を集めている「三段リーグ」。プロ棋士四段になるための最後にして最高の難関は、一方で厳しい年齢制限もあり、無念の涙をのんだ人たちもたくさんいます。そんな「三段リーグ」の仕組みにフォーカスを当て、どうしたらプロ棋士四段になれるのか、どれくらい厳しいのかをまとめました。

女性棋士と女流棋士は別の制度

「女流棋士」という制度があるので女性の将棋プロはいると誤解してしまいますが、「女流棋士」は「棋士」とは別枠で設けられた制度です。

女性ならどちらの道にも(強ければ)進めるのですが、過去に「棋士」になった女性はいません。

また、女流棋士と奨励会を掛け持ちしている里見香奈さんが、女流棋士として全6タイトルのうち5つを合わせ持つ「女流五冠」なのに対して、三段リーグを突破できていません。

このことから、女性で「棋士になる」ことの方が果てしなく難しいことがわかります。

奨励会には年齢制限がある

将棋プロの養成機関である奨励会では年齢制限があるので、プロになれるまでずっと在籍できるわけではありません。

年齢規定は以下の通りです。

満21歳の誕生日までに初段、満26歳の誕生日を含むリーグ終了までに四段になれなかった場合は退会となる。

出典:日本将棋連盟

つまり1級以下の方の制限時間は「満21歳の誕生日」で、初段〜三段の方の制限時間は「満26歳のときに開催されている三段リーグが終了するまで」です。

段・級も下がらないわけではなく、成績が悪いと下の段・級へ降級してしまいます。

上記の6名のうち、1級以上に達している4名の段位と制限時間をまとめると、以下の通りです。

段・級 制限時間
里見香奈さん 元三段 18年3月退会
西山朋佳さん 三段 2021年上期三段リーグ終了まで
加藤桃子さん 初段 2020年下期三段リーグ終了まで
中七海さん 初段

※公開情報からだと具体的なタイミングは不明なため、「21歳の誕生日を迎えるまでに初段・初段になっていたら、26歳の誕生日になっている時点の三段リーグ終了まで」

「まだ時間があるじゃん」と思ってしまいますが、三段リーグは年に2回(各半年間)しか開催されません。

ご本人は、「思ったほど時間は残されていない」と思っている可能性が高いでしょう。

昇段規定は?

上の段・級に上がるにも規定があります。

具体的には、直近の対局で以下の規定を満たせば昇級することができます。

初段~三段までの昇段点は、8連勝、12勝4敗、14勝5敗、16勝6敗、18勝7敗

出典:日本将棋連盟

女性で将棋プロ棋士を目指すのは他に誰?

加藤桃子初段

「女性棋士」の道一本でチャレンジされていますが、日本将棋連盟の規定で、女流棋士のタイトル戦にも参加ができることになったため、いくつかのタイトル戦に出場されています(現在「女王」のタイトルを保持)。

「初段」の年齢制限に「21歳の誕生日」がある中で、一度1級へ降級してしまったのですが、無事に初段へ復帰されています。

現在初段なので、まずは「二段」へ、それから「三段」へ昇段する必要があります。

2018年2月23日の時点で8勝6敗(直近14局)なので、最短で二段になるには8連勝か10勝1敗が必要です。

最新速報は、以下の関連記事を随時更新しています。

二段への昇段を目指している加藤桃子初段の奨励会の対局が、19年2月3日に行われました。勝敗と成績はどうなったのか、これまでの最新の結果速報をまとめました。

主な情報は、以下のとおりです。

中七海1級

奨励会には関東と関西があるのですが、関西に所属されています。

「女性棋士」の道1本に絞られていると思われます。

2018年2月23日の時点で7勝5敗(直近12局)なので、初段になるには7連勝/9勝1敗/11勝2敗の成績が必要です。

なお、最新速報は以下の関連記事で読むことができます。

18年4月に初段へ昇段した5人目の女性になった、中七海さん。注目の奨励会の速報が気になるところです。そこで今日は奨励会の速報と、中七海初段の気になる情報をまとめました(最新更新18年12月2日対局)。

将棋界に関するあらゆる情報を発信していきます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。