将棋のプロ養成機関である奨励会に、実質的な下部組織にあたる研修会があります。4地域(関東東京・東海愛知・関西大阪・九州福岡)にあり、主として少年少女の棋力向上の場になっています。女子は誰がいてレベルと成績はどんな感じでしょうか?プロ・奨励会への年齢制限・女流棋士の可能性と合わせてまとめました。
目次
研修会
研修会の仕組み
運営元は日本将棋連盟で、子供達の将棋の実力工場を目的に1983年に発足しました。
毎月第2と第4日曜に、「例会」と呼ばれる対局をする日が設けられています。
奨励会の場合は「プロになるための養成機関・関門」という確固たる位置付けがありますが、
研修会の場合は、奨励会の下部組織的な意味合いに加えて、単純に将棋の棋力を高める場という要素もあり、プロ棋士・女流棋士を目指していない人たちもいます。
入会に求められるレベルも、奨励会ではアマチュア四段程度以上の実力を求められるのに対し研修会では、アマチュア二段程度であればよいとされています。
加えて、在籍できる年齢も20歳までと、ゆるくなっています。
クラスもAからGまであって、上のクラスへ上がるための要件も細かく定められています。
A・Bクラスへ : 8連勝・12勝4敗・14勝5敗・16勝6敗・18勝7敗
C・D・Eクラスへ : 6連勝・9勝3敗・11勝4敗・13勝5敗・15勝6敗
Fクラスへの昇級 : 3勝3敗出典:日本将棋連盟
奨励会の場合は東京と大阪の2箇所のみですが、
研修会の場合は、東京・名古屋・大阪・福岡の4箇所で開催されています。
関東(東京)
東京千駄ヶ谷の将棋会館で開催されます。
所属人数は4箇所で最も多く、97名が在籍しています。
東海(愛知)
藤井聡太七段の活躍でにわかに注目を集めている東海地方ですが、
板谷将棋教室で開催されており、91名が在籍しています。
関西(大阪)
東京と同じく、関西将棋会館で開催されています。
53名が在籍しています。
九州(福岡)
福岡市中央区の電気ビルで開催されており、33名が在籍しています。
プロ・奨励会への年齢制限は?
研修会に所属して上のクラスまで行ったからといって、プロの道が約束されているわけではありません。
ただ研修会の場合は、単純にクラスが分かれているだけでなく、プロになるための特典も用意されています。
20歳まで所属できるという制限以外に、奨励会への編入の年齢制限もあります。
例えば15歳以下でA2に所属していたり、18歳以下でSになっていれば奨励会6級への編入が認められるなどです。
女子は誰で棋力レベルと成績は?
関東研修会
宮澤紗希:B1
このところ負けが込んでいるうえに、4月から長期休会中です。
内山あや:B2
宮澤さんの次に上位へ進出している女性で、直近の4月の4局は4連勝と好調です。
和田はな:C1
女流王座戦の一次予選へ進出されていますが、今回は惜しくも決勝で敗退となりました。
https://shogipocket.com/hana-now-and-future/
関西研修会
在籍されている女性は、以下の方です。
佐々木海法:D1
篠原もも:E1
東海研修会
在籍されている女性は、お名前を拝見する限り、以下の方です。
脇田菜々子:C1
森本理子:D1
岩佐美帆子:D2
九州研修会
在籍されている女性は、以下の方です。
鈴木千尋:C2
吉川惠:D1
大塚玲奈:F2
女流棋士の道は?実力は?
女流2級(女流棋士)になるには、研修会でB2以上に入る必要があります。
今のところB2以上にいるのはのは、宮澤紗希さんと内山あやさんの2名です。
女流タイトル戦の予選での女流アマの方々の勝ち抜き状況を見ると、やはり女流トップと女流2級あたりが近い実力なのではないでしょうか?
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