棋王戦3月30日結果速報!渡辺明の6連覇はどうなった?

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将棋タイトル戦の棋王戦五番勝負の第5局が、2018年3月30日に行われました。2勝2敗で迎えた最終局、A級降級など不調が続く渡辺明の6連覇はどうなったのか? 今日は棋王戦の結果を速報します。

将棋タイトル戦

タイトル戦は全部で8つ

将棋界には、以下の8つのタイトル戦があって、1年間を通して行われています。

年度は4月から始まるので4月から順にいうと、名人戦・叡王戦→棋聖戦→王位戦→王座戦→竜王戦→王将戦→棋王戦の順番で進んでいきます。

棋王戦が開催中

棋王戦は、王将戦と並んで冬から春にかけて行われるタイトル戦で、五番勝負で争われます。

現在、棋王のタイトルを持っているのは、5連覇中の渡辺明棋王で、羽生善治竜王に次ぐ、「永世棋王」の称号を得ています。

他のタイトルの場合、永世称号をもらう要件に「通算要件」があるのですが、棋王戦だけは「5連覇」だけしかなく、通算要件はありません。

棋王戦は、永世称号を得るのが難しいタイトル戦として知られています。

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挑戦者は、若手強豪の一人として知られている永瀬拓矢七段で、過去に棋聖戦の挑戦者になった経験があります。

もうすぐ名人戦・叡王戦が開幕

名人戦

史上初の6人によるプレーオフで注目されていましたが、最終的には鉄板本命の羽生善治竜王が挑戦者になりました。

第1局は4月11日・12日に、佐藤天彦名人vs羽生善治竜王の七番勝負が開幕します。

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叡王戦

2017年度から、新たに将棋タイトル戦の1つとして加わりました。

主催はドワンゴで、竜王戦・名人戦につぐ高賞金のタイトル戦です。

新しいタイトル戦なので、当然ながら挑戦を迎え撃つタイトルホルダーはなく、トーナメントの決勝へ進出した2名で七番勝負を行います。

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渡辺明6連覇なるか?

渡辺明棋王は5連覇中

渡辺明さんの連覇といえば、竜王戦9連覇が目立ちますが、実は影で棋王戦も連覇を続けていました。

勝ってきた相手が以下の通り、いずれもトッププロで、連覇の凄さが改めて認識させられます。

  • 郷田九段(3勝1敗)
  • 三浦九段(3勝0敗)
  • 羽生名人(3勝0敗)
  • 佐藤八段(3勝2敗)
  • 千田六段(3勝2敗)

永瀬拓矢七段ってどんな人?

まだタイトル獲得経験はありませんが、すでに棋聖戦で一度挑戦の経験があります。

また、2017年度の勝率(.764)もキャリア通算の勝率(.712)も7割を超える、強豪中の強豪です。

一般的に勝率が7割を超えると、将棋タイトル戦へ繰り返し出てくるケースが多いので、「勝率7割」は一流棋士の証明と言えるでしょう。

将棋の内容とは関係ありませんが、永瀬七段はタイトル戦のおやつにバナナを大量に注文することでも知られています。

永瀬七段のバナナ

永瀬七段のバナナ

棋王戦の結果速報

第4局まで

渡辺明棋王の先勝で始まった五番勝負ですが、先手側が白星を飾り続けるシーソーゲームが続き、2勝2敗の五分のまま最終第5局を迎えました。

渡辺明棋王はご自分のブログでも「後手番が課題」と記されているのですが、今回の棋王戦でもその課題は払拭できず、不本意だったでしょう。

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第5局の結果

第5局は、幸運にも渡辺明棋王の先手になりました。

過去に類似の局面が出現したことのない将棋を「手将棋」というのですが、本局はまさにそれでした。

類似局面があれば、他の将棋プロがどのような指し方をしたのかを事前に勉強しておけば参考にできるのですが、手将棋の場合は、完全に対局者の構想力がものをいいます。

実際に渡辺明棋王も、局後のインタビューでそのようなコメントを残されています。

手将棋になって、構想力が問われる将棋になったかなと思いました。

出典:棋王戦中継ブログ

局面は、先手の渡辺明棋王の右玉模様の将棋で、永瀬七段の大駒角行が、局面左側から飛車・王様を覗く手をちらつかせる戦型になりました。

将棋は、渡辺明棋王が序盤から優勢に進め、押し切る結果となりました。

永瀬七段に何か誤算があったのか、局後のコメントでも序盤から差をつけられてしまったことが垣間見えます。

午前中の段階で苦しくしてしまったので、今後の課題かなと思います。

出典:棋王戦中継ブログ

棋王戦より少し前に決着したA級順位戦でB級1組への降級となるなど、キャリアで一番の不調が続いている渡辺明棋王。

虎の子のタイトル棋王を防衛することができて喜びもひとしおだったのか、下記のコメントが印象的です。

大変な年度だったので、このタイトルが残ってくれたのは、すごく嬉しく思います。

出典:棋王戦中継ブログ

ファンとしては、渡辺明棋王の一刻も早い復調を願わずにはいられません。

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