A級経験者は誰? トップ・一流だった将棋プロ棋士のタイトル・格は?

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藤井聡太七段が相次いで倒した相手や、名人戦のプレーオフで注目された、将棋プロ棋士のトップ・一流である「A級」。 どんなリーグで歴代で誰が所属している・していたのでしょうか? 今日は、「A級経験者」のタイトルや格(すごさ)を特集しました。







A級はトップ・一流の将棋プロ棋士の証

順位戦の仕組み

将棋プロは、奨励会を卒業してデビュー(四段)すると、原則として順位戦と呼ばれる5つのリーグの一番下のC級2組に配属されます。

順位戦は4月から翌年3月までの1年かけて10局程度行われるのですが、各リーグの成績上位2名(C級2組のみ3名)に入ると、上の級へ昇級します。

逆に成績が不振だと、下のリーグへ降級します。

順位戦の5つのリーグを、上から順に並べると以下のとおりです。

  • A級
  • B級1組
  • B級2組
  • C級1組
  • C級2組

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A級の意味

成績上位を数年続けてやっとたどり着けるリーグで、10人が所属しています(別途、名人1名)。

加えて、名人戦挑戦権はA級でリーグ戦成績が最も良かった1名に与えられます。

つまり、A級であることは「将棋トッププロ・一流」であることの称号とも言えます。

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A級経験者は誰? タイトルと格(すごさ)

現在A級在籍中

佐藤天彦名人

現在名人3連覇中で、豊島将之二冠を挑戦者に迎えて4連覇を目指しています。

A級在籍:4期(うち名人3期)

タイトル:3期

通算勝率:.678

羽生善治九段

1990年代からずっとトップをキープし続けている、不動の覇者です。

A級在籍:26期(うち名人9期)

タイトル:99期

通算勝率:.708

豊島将之二冠

ついに二冠を獲得し名人挑戦も決めたことで、「三冠=覇者」の声もたかまt。

A級在籍:2期

タイトル:2期

通算勝率:.694




渡辺明二冠

A級に昇級してから概ね上位をキープしてきましたが、2017年度は不調に陥って降級していました。

その後、B級1組を全勝で駆け抜けて即復帰を決めたのは見事というよりなく、王将位も獲得して、二冠へ復帰しました。

永世称号を2つ(永世竜王・永世棋王)持っているのは、羽生善治永世七冠だけなので、実績の面からは「羽生善治に次ぐ覇者」といって差し支えないでしょう。

A級在籍:8期

タイトル:22期

通算勝率:.661

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広瀬章人竜王

羽生善治九段を無冠に追い込む竜王の獲得経験に加え、プレーオフにも2度出場していますが、残念ながら名人戦の挑戦者にはたどり着けていません。

A級在籍:4期

タイトル:2期

通算勝率:.645

佐藤康光九段

羽生善治竜王のライバルの一人で、名人2期獲得に加えて、永世棋聖(6連覇)の称号も得ています。

A級在籍:21期(うち名人2期)

タイトル:13期

通算勝率:.622

久保利明九段

羽生善治竜王の絶頂期にタイトル獲得を阻まれていましたが、その後初タイトルを獲得してからは、不動のタイトルホルダーとして君臨しています。

過去には、二冠王(王将・棋王)になったこともあります。

A級在籍:12期

タイトル:7期

通算勝率:.616




三浦弘行九段

カンニング疑惑で有名になってしまいましたが、羽生善治七冠の一角を崩したトッププロとしても有名で、過去に名人戦の挑戦経験もあります。

A級在籍:17期

タイトル:1期

通算勝率:.584

糸谷哲郎八段

渡辺明棋王の次の世代の強豪として注目されていましたが、他の若手プロに先んじて竜王を獲得し、今期はついにA級へ到達しました。

A級在籍:2期

タイトル:1期

通算勝率:.656

木村一基 九段

タイトル獲得歴はないものの、6回の挑戦を誇るトッププロです。

A級在籍:5期

タイトル:なし(挑戦6回)

通算勝率:.638

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稲葉陽八段

2期連続の名人挑戦は叶いませんでしたが、A級でも上位をキープしているトッププロです。

A級在籍:3期

タイトル:なし(挑戦1回)

通算勝率:.664

過去にA級在籍

阿久津主税八段

今期もA級では不振で、降級してしまいました。

A級在籍:2期

タイトル:なし

通算勝率:.610




行方尚史八段

過去にタイトル挑戦2度(うち名人戦挑戦1回)を誇るトッププロです。

A級在籍:6期

順位戦:B級1組

タイトル:なし(挑戦2回)

通算勝率:.609

橋本崇載八段

2013年度にA級に所属していました。

A級在籍:1期

順位戦:B級2組

タイトル:なし

通算勝率:.593

谷川浩司九段

名人獲得5期(永世名人)を含め、A級にも長く在籍されました。

キャリアのピークでは過半数のタイトルを保持する、四冠王でもありました。

羽生さんとのライバル対決は誰もが認める黄金カードですが、近年はB級1組の在籍が続いています。

渡辺明棋王と並んで、B級1組では突出した実績を誇っています。

A級在籍:32期(うち名人5期)

順位戦:B級1組

タイトル:27期(十七世名人)

通算勝率:.610

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郷田真隆九段

羽生世代の一人で、タイトルは何度も獲得されています。

名人戦挑戦経験もあり、A級にいても決して不思議ではない存在です。

A級在籍:13期

順位戦:B級1組

タイトル:6期

通算勝率:.620

丸山忠久九段

名人2期を誇る不動のトップ棋士ですが、近年は不調で、B級2組に降級してしまいました。

A級在籍:14期(うち名人2期)

順位戦:B級2組

タイトル:6期

通算勝率:.630

深浦康市九段

王位3連覇を誇る、不動のトッププロの一人です。

A級在籍:9期

順位戦:B級1組

タイトル:3期

通算勝率:.630

藤井猛九段

竜王3連覇を誇り、独自の戦法「藤井システム」を考案したトッププロです。

A級在籍:10期

順位戦:B級2組

タイトル:3期

通算勝率:.580




井上慶太九段

藤井聡太六段の連勝を止めて有名になりましたが、A級在籍の経験があります。

A級在籍:3期

順位戦:B級2組

タイトル:なし

通算勝率:.551

阿部隆八段

過去に竜王戦挑戦者の経験があります。

A級在籍:1期

順位戦:B級2組

タイトル:なし(挑戦1回)

通算勝率:.587

先崎学九段

羽生世代の一人ですが、最近は体調不良のため休場されていました。

A級在籍:2期

順位戦:B級2組

タイトル:なし

通算勝率:.575




森下卓九段

先のブログでも紹介したタイトル挑戦6回を誇る不動のトップ棋士ですが、近年は不調でC級1組に所属しています。

A級在籍:10期

順位戦:C級1組

タイトル:なし(挑戦6回)

通算勝率:.589

青野照市九段

A級在籍:11期

順位戦:C級1組

タイトル:なし

通算勝率:.491

高橋道雄九段

羽生世代の人たちがスターダムへのし上がる前の時代に、タイトル戦線を賑わしていたトッププロで、名人戦挑戦経験もあります。

A級在籍:13期

順位戦:C級1組

タイトル:5期

通算勝率:.551




島朗九段

竜王戦の記念すべき第1期竜王で、羽生善治竜王・森内俊之九段・佐藤康光九段と4人で研究会を開催されていたのは有名です。

A級在籍:9期

順位戦:C級1組

タイトル:1期

通算勝率:.539

塚田泰明九段

王座の獲得経験があります。

A級在籍:7期

順位戦:C級1組

タイトル:1期

通算勝率:.542

桐山清澄九段

棋聖3連覇と棋王1期の獲得経験があります。

A級在籍:14期

順位戦:C級2組

タイトル:4期

通算勝率:.516

田中寅彦九段

棋聖の獲得経験があります。

A級在籍:6期

順位戦:C級2組

タイトル:1期

通算勝率:.520

南芳一九段

高橋九段とともに、羽生世代の前にタイトル戦線を賑わせていたトッププロですが、近年は不調でC級2組に在籍しています。

A級在籍:9期

順位戦:C級2組

タイトル:7期

通算勝率:.546

小林健二九段

A級在籍:4期

順位戦:フリークラス

タイトル:なし

通算勝率:.482







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